コラム導入事例

導入事例

【第十二回お客様インタビュー[排ガス分析計]】都市産業株式会社様

サーキュラー・エコノミーを実現する多彩な再資源化技術とは?



都市産業株式会社様 ホームページ
http://www.toshisangyo.co.jp/

#COP26 #サーキュラー・エコノミー #フッ化水素濃度計 #塩化水素濃度計 #煙道排ガス分析

都市産業様 工場

都市産業株式会社様は、昭和46年創業以来、一貫して産業廃棄物の中間処理を行っておられます。
昨今は、廃棄物を取り巻く技術革新も目覚ましく、リユース、リサイクルも活発となってまいりましたが、いまだ一部には、不法投棄などの不適正処理も新聞紙上等で見受けられるなか、それを「他山の石」の教訓としていち早く、環境マネジメントシステム導入を行い、現在、優良産廃処理業者認定制度による情報開示にも取り組むなど、安全で信頼される企業となるべく日々の活動を展開されています。また、地域貢献の立場から、ボランティア活動などにも積極的に参加するなどの環境保全活動も活発に行われています。

この度は、取締役工場長の藤田様、業務部の仲座様にお話をお伺いさせていただきました。

サーキュラー・エコノミー社会の実現へ

英国グラスゴーで、2021年10月31日に始まった国連気候変動枠組条約第26回締約国会議 (COP26) では、気候変動の悪影響を回避するのに必要な水準に至るためには、今から2030年までの10年間の取り組みが極めて重要という意味で「決定的な10年間」と表現され、その最初のCOPという意味でCOP26が注目されています。その中での重要なテーマとして、CO2排出量の削減を主眼とした、我が国の2050年カーボン・ニュートラルの目標に向けた取組が発表されております。

<環境省HP>
http://www.env.go.jp/earth/26cop2616cmp16cma10311112.html
<国立環境研究所HP>
https://www.nies.go.jp/social/navi/colum/cop26.html

環境への負荷を抑えつつ適切な経済活動を行うには、ライフサイクルへの着目は重要です。あらゆる製品は、原材料・資源~調達~製造~販売~使用~廃棄に至る過程において、どのようにして環境負荷を低減させるかが、カギとなります。
20世紀は、イギリスで生じた産業革命より、大量生産大量廃棄というワンウェイの経済活動でありましたが、21世紀では、如何に資源を循環させ、最終廃棄量を低減させ再資源化および環境負荷を抑えるかが大変重要なテーマであります。

多様な廃棄物を適切に処理および再資源化

都市産業様が工場を構えられている山口県宇部市は、本州西端の山口県の南西部に位置し、西は山陽小野田市、東は山口市、北は美祢市に接し、南は瀬戸内海に面した風光明媚な地域です。今日の宇部市発展の礎は、明治期以降の石炭産業の振興により築かれ、その後、近代的な工業都市へと変ぼうを遂げ、現在も瀬戸内地区有数の臨海工業地帯を形成しています。特に、宇部地区は化学および素材系の企業が多く、その製造工程では多種な廃棄物が発生します。
都市産業様では、液体から固体に至る様々な廃棄物を、多様な設備を駆使し中間処理をされております。


            都市産業様 中間処理フロー図


■廃熱利用
焼却炉の廃熱は、不燃物、汚泥などの乾燥に利用するとともに、煙突からの排ガスの白煙防止にも利用しています。受け入れた廃棄物は可能な限りリサイクルし、リサイクル不可能なもののみを焼却処理することを基本としています。
■セメント燃、原料化
セメントプラントへの燃、原料化としてのリサイクルのほか、その業務協力をも行っています。
■マテリアル
プラスチック類などの性状をチェック分別、不純物を除去、洗浄等をしたのち破砕機で細分化し、マテリアルリサイクルします。また、油分・汚泥分を含んだ廃液を油水分離処理で水層と油分を含んだ汚泥層に分離し、油分を燃料としてリサイクルします。

2024年度には新炉を設置されるご予定で、より多彩なリサイクルを実現されます。

中間処理プロセスにおける環境負荷の監視

廃棄物の処理プロセスにおいて、環境へ有害物質の排出は厳しい条件にて常時監視をされております。その中で、都市産業様には弊社煙道排ガス中塩化水素濃度計およびフッ化水素濃度計をご使用いただいております。弊社分析計は、JISに基づいた独自の双イオン電極法を用いた連続測定器であり、最大の特徴は低濃度領域にて非常に安定した測定を行うことができます。また、弊社の長年蓄積したノウハウにより、連続測定特有の様々な技術条件をクリアした設計となっております。また、塩化水素の測定では、プラスチック製品の難燃剤として含有する臭素などのハロゲン元素が、双イオン電極法において妨害物質となります。その課題に対して、弊社独自のスクラバー機構により電極への負荷を低減します。


            双イオン電極法の概要図

京都電子工業製品への一問一答

光井:当社装置を導入され、いかがでしょうか?
仲座様:貴社の装置は以前の機種より継続して使用させていただいておりますが、双イオン電極法ならではの測定値の安定には、安心しております。特に環境中に排出するガスについては近隣住民様をはじめ、市民の皆様は気にされることであるので、当社としても気を使っておりますが、大きな故障もなく、安定して稼働しております。

光井:環境に排出されるガスについては、年々、厳しくなっているということでしょうか?
仲座様:規制値が厳しくなっているということではないのですが、やはり昨今の社会情勢として、環境に関しては市民の皆様が関心を持たれている事でもありますし、国としてもカーボン・ニュートラルを目標に掲げているため、当社としてもより貢献できるように考えております。

光井:特に最近はサーキュラー・エコノミーという言葉をよく耳にすることがありますね。
藤田様:やはり、社会全体が循環型へ向かっておりますので、当社としてもよりリサイクル率を高め、サーキュラー・エコノミーに貢献できるように技術開発する所存です。

光井:この度はインタビューのご協力、ありがとうございました。

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